霞川水辺の生き物調査体験教室のご報告



7月27日に入間市内の中神地区において、今年も「霞川水辺の生き物調査体験教室」が開催されました。このイベントは霞川をきれいにする会がNPO法人バーブレスフック普及協会に運営委託を行い今年で2回目となります。
 市内の小学生を中心に約20名の学童と保護者が参加しました。今回の調査の結果、魚類は2目3科6種類の魚が確認されました。(コイ、オイカワ、カワムツ、ドジョウ、シマドジョウ、ギバチ)

(写真、下がギバチ、上の美しい魚はオイカワのオス)
昨年度と比較すると、昨年は全く見られなかったオイカワが復活し多数釣りあげられました。昨年確認されたタモロコ、モツゴが姿を消して、そのかわり関西からの外来種であるカワムツが増えつつあるように思われます。
 また、釣りのあとに行われたタモ網を使ったガサガサ採集ではザリガニだけでなく少数ながらスジエビやヨコエビ、トンボのヤゴが数種類採集されました。

(写真中央がシマドジョウ、右の魚がカワムツ)
昨年も確認された絶滅危惧種ナマズ目ギギ科ギバチの棲息が今年も確認された。
体長14センチほどの成魚と同時に体長2aに満たない幼魚も確認され、これはギバチが霞川で確実に子孫を残していることの証拠と言えるでしょう。
ギバチPseudobagrus takiensis(写真左)ナマズ目 ギギ科 
絶滅危惧II類(VU)
キバチは湧水に守られているんだね

近年霞川流域も宅地化商工業化が進行し、舗装路面と建物周辺への降雨が地中に浸透しにくい状況になっています。地下水が不足すれば当然湧水も枯渇し霞川の水位が著しく低下し多用な生物が生息できなくなる恐れがあるでしょう。。治水のため場所により護岸は必要です。でも河畔の植物や生物に配慮した工法を用いセメントの使用を最小限度にとどめる必要があるのではないでしょうか。
それが地球温暖化防止にもつながると思われます。
多くの人々に釣りや魚捕りを通じて水辺の生き物や入間市の自然環境のすばらしさに興味を持ってもらえるといいですね。この催しは埼玉県主催の水辺の生き物ふれあい週間に参加しています。(入間市中神地区の霞川にて)
この中にいったい何匹、何種類の魚がいるのかな?子供たちの興味はつきない
この催しを協力してくださった団体の紹介

日ごろから霞川を監視しカワウの食害対策に尽力されている入間漁業協同組合武蔵支部(細田支部長)の皆さん。
子供たちが使用した釣竿や釣りエサは財団法人日本釣振興会埼玉県支部の岩井孝雄事務局長がわざわざ桶川市から早朝に運んでくださいました。
釣りエサは株式会社マルキューが提供してくださいました。
また釣り糸等の消耗品は入間市内に本社を置くVARIVASでおなじみの株式会社モーリスが無償で提供して下さいました。またイベント用の大型テントも貸し出してくださいました。この場をお借りして皆様に御礼申し上げます。




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